新島精神を今に伝える寒梅碑
礼拝堂のすぐそばにある寒梅碑は、1975年(昭和50年)、同志社創立100周年の記念に同志社中学校同窓会によって設けられたもの。我が校の卒業生であり、かつて日銀総裁も務めた深井英五氏に書き贈ったと言われる新島先生自筆の漢詩が刻まれています。「真理以寒梅 敢侵風雪開」(真理は寒梅のごとし。敢えて風雪を侵して開く)の文字からは同志社を興し、育てていくために奔走を続けた新島先生のゆるぎない思いが感じられます。
寒梅といえば、もう一つ。後にメロディーがつけられ、同志社ソングの一つにもなっている詩があります。「庭上一寒梅 笑侵風雪開 不争又不力 自占百花魁」(庭上の一寒梅 笑うて風雪を侵して開く 争わず又力めず 自ら占む百花の魁)。これは晩年、静養先の旅館で詠まれたもの。
中高生の頃には難しく思えたこれらの詩も、年齢を重ねた今は深く心に響いてきます。